BLACK CHAPEL - SERPENTINE PAVILION 2022 by Theaster Gates

アメリカ人アーティスト、シアスター・ゲイツ(Theaster Gates)の作品集。2022年夏、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーで、作者がデザインを手がけた第21回目の夏季限定パビリオン「ブラック・チャペル(Black Chapel)」を収録した一冊。

2022年6月に公開された「ブラック・チャペル」は、作者の活動の基盤となっている建築のタイポロジーの多くから着想を得ている。本パビリオンについて、作者は「器」、つまり「瞑想と集会」のための空間だと語っている。黒く染色した合板で作られたサイロの形は、陶器の里として知られるイギリスの都市、ストーク・オン・トレントの製陶窯や、アメリカ西部の蜂の巣の形をした炭窯、カメルーンのムスグム族の泥小屋などアフリカの伝統的な建造物をインスピレーション源としている。

本書は、ニューヨークを拠点とするグラフィックデザイナー、ジョセフ・ローガン(Joseph Logan)により装丁が施され、建築、アート、音楽の各分野から作者のパビリオンと幅広い活動を考察する新しい文章が集められている。また、パビリオンの写真、タールペインティング、鐘の彫刻のほか、パビリオン公開期間中に開催されたライブ・イベントの記録写真も収録している。本企画のパブリック・プログラムでは、実験的な音楽パフォーマンスから、聖歌隊やワークショップまで、聖なるものを中心とした、瞑想空間を提供する内容であった。

本パビリオンのデザインに影響を与えた作者の過去の作品やプロジェクトの紹介とともに、作者が蒐集した場所、建物、オブジェ、儀式などのイメージ群から、「ブラック・チャペル」のデザインのプロセスや作者の実践を垣間見ることができる。

by Theaster Gates

REGULAR PRICE ¥7,150  (tax incl.)

softcover
240 pages
230 x 267 mm
color, black and white
2023

published by WALTHER KÖNIG