PRABÉRIANS by Thomas Rousset

ローザンヌとパリを拠点に活動するフランス人フォトグラファー、 トマ・ルセ(Thomas Rousset)の作品集。本書は、作者が幼少期を過ごしたフランスとスイスの国境にある農村プラベールを舞台に、田舎暮らしの信仰的・儀式的側面を考察する。

作者は、12年以上にわたり実家がある村のあらゆるところを掘り下げて、そこに住む人々のシュールかつ愛情のこもったドキュメンタリー・フィクションを制作した。小農村落が時代に取り残される、または消滅の危機に瀕しているような中、作者はプラベールを幻想的で幻覚的な世界へと導き、親密なポートレートや村の日常生活の観察の中に、不条理の瞬間を創り出している。

プラベールの仲間たちとの共同制作活動において、作者は日々の農業生活の厳しい現実に対して、コミュニティを団結させ、結束させる農村に深く根付いた風変わりな伝統や、堂々と社会に沿わない部分に焦点を当て、制作に取り組んでいる。作者は、このような誇張されたシナリオを、印象的な風景や自然な描写のポートレートと混ぜ合わせ、土地と住民の中に閉じ込められた創造的な可能性や、仕事と遊び、厳粛さと喜びの間に垣間見られる「日々の踊り」の存在をほのめかしているのである。

by Thomas Rousset

REGULAR PRICE ¥9,020 (tax incl.)

hardcover
160 pages
245 x 337 mm
color, black and white
2022

published by LOOSE JOINTS