MULTIPLE REALITIES: EXPERIMENTAL ART IN THE EASTERN BLOC 1960S–1980S

第二次世界大戦後の1960年代から1980年代における、東欧で発生した「アバンギャルド(前衛芸術)」を包括的にまとめた一冊。正統派の作家陣からあまり当時世に知られていなかったアーティストまで幅広く紹介する。

アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリスの美術館「ウォーカー・アート・センター(Walker Art Center)」で2023年11月から2024年3月まで開催された展覧会に伴い刊行された。

本書では、当時のドイツ民主共和国(通称東ドイツ)、ポーランド、チェコスロバキア、ハンガリー、ルーマニア、ユーゴスラビアの中東欧6国家で先述の年代に生まれた実験的な芸術作品を一挙に取り上げる。この国々は地理的に近接してたにも関わらず、この時代に活動していた作家達は日常生活や作品制作においてそれぞれ異なる状況に直面し、国家権力による様々なレベルの統制や圧力と対峙していた。

本書では、コンセプチュアル、あるいは形式的な革新性と冒険心を取り入れ、アーティスト陣が公的な制度を拒否し、避け、掻い潜り、壊してきたその方法に光を当てる。その過程の中で、ウィットやユーモア、皮肉に満ちた作品は生まれてきた。

この地域の代表的なアーティスト陣を紹介する一方で、あまり知られていない面々、特に女性アーティスト、アーティスト・コレクティブ、LGBTQ+のレンズを通して体現するアーティストにも焦点を当てている。

REGULAR PRICE ¥14,300  (tax incl.)

hardcover
4088 pages
241 x 279 mm
color, black and white
2024

published by WALKER ART CENTER