ドイツ人アーティスト、トーマス・アーノルズ（Thomas Arnolds）と、イミ・クネーベル（Imi Knoebel）による作品集。本書は2022年9月から11月にかけて「フリードリヒ財団（Friedrichs Foundation）」で開催された展覧会に伴い刊行された。

この展覧会は、2人のアナーキーな美術家が持つ個性の出会いを目撃できるものであった。クネーベルは、純粋かつ断固とした抽象主義と社会生活の世界という、言い表しようのないほど限定的な「分裂」を用いてきた。アーノルズは、視覚的な緻密さと幾何学的な要素の狭間で、絵画における基本的な事実、すなわち基礎的かつ分析的な面積、色、形を我々に向かい合わせる。この二つの領域は共にあり、我々はそのちょうど間に立たされている。

高さ、幅、奥行き、静的、動的、グリッド、ジェスチャー、イメージング。クネーベルが部屋の中で拡張的に現れてくるのに対し、アーノルズは色彩の実体を探っている。生の証としての、芸術的な行為である。