ニューヨークの「ホイットニー美術館（Whitney Museum）」のコレクションをまとめた作品集。その素晴らしい所蔵品の数々と、魅力溢れる歴史をこの一冊で新たに紹介している。アレクサンダー・コールダー（Alexander Calder）、エドワード・ホッパー（Edward Hopper）、ジャスパー・ジョーンズ （Jasper Johns）、ジョージア・オキーフ（Georgia O'Keeffe）、アンディ・ウォーホル（Andy Warhol）をはじめとした同美術館の代表的な作品群から、大きく世間では知られていない個人の作品まで網羅し、ただ作品を紹介するだけでなく近現代のアメリカ美術を知るための入門書としても成りうる一冊。

350名にもおよぶアーティスト陣の作品を学術的に解説しながら、撮り下ろしも含む豊富な図版を掲載。また美術館の歴史やコレクションの変遷、アーティスト（アメリカ人彫刻家ガートルード・ヴァンダービルト・ホイットニー）によって設立された数少ないアメリカの美術館であるということ、「アメリカン」という概念についてエッセイで取り上げている。

2015年春にニューヨークのダウンタウンに移転オープンしたことに伴い刊行。同美術館の輝かしい過去と活気に満ちる現在を讃え、その未来を見据えた作品集に仕上がっている。キュレーターであるダナ・ミラー（Dana Miller）が編集を手がける。