10%: CONCERNING THE IMAGE ARCHIVE OF A NUCLEAR RESEARCH CENTER

ドイツ南西部に位置する「旧カールスルーエ原子力研究所(Kernforschungszentrum Karlsruhe / 通称:KfK、Karlsruhe Nuclear Research Center)」のアーカイブ写真群を探る作品集。放射線防護部門にいる無名の女性、水たまり、衣装を着て踊るカップル、損傷した廃棄ドラム缶、退職者の送別会、鉛のシールド、焼失したグローブボックス、マイクロチップを装着した蠍-これらはすべて、1956年に設立されたドイツ初の大規模原子力研究所で撮られた写真に添えたキャプションである。1957年、この旧研究所でプロのカメラマンたちが現場での記録を始めた。そして2017年、イメージアーカイブの10%をデジタル化することが決定された。放射性物質汚染廃棄物処理の行方が今まさに懸念されていることに基づき、施設と直接関わっていた人々による記述とあわせ、美術、社会学、政治学や科学といった分野で活動する30人以上の視点を集めた1冊となっている。本書は、この地での原子力研究のその後を描き、可視化を試みている。

編集を手掛けたのはアーティストのスザンネ・クリーマン(Susanne Kriemann)、同じくアーティストのジュディス・ミルズ(Judith Milz)、美術史家のフリーデリーケ・シェーファー(Friederike Schäfer)、アーキビストであり学者のクラウス・ニッパート(Klaus Nippert)、研究者のエルケ・ライネンウェーバー(Elke Leinenweber)。

寄稿:スーザン・シュップリ(Susan Schuppli)、マヌエラ・ガントナー(Manuela Gantner)、カレーナ・カルムバック(Karena Kalmbach)、ムスタファ=エミン・ブユドスクン&レイナ・テネバ(Mustafa Emin Büyükcoşkun & Rayna Teneva)、ポール・コッホ(Paul Koch)、フィッシャー&エル・サニ(Fischer & El Sani)、マーチン・レポル(Martin Repohl)、カルメラ・チエーリ(Carmela Thiele)、ハンヤン・チェン(Hangyan Chen)、ほか

REGULAR PRICE ¥7,040  (tax incl.)

softcover
520 pages
200 x 270 mm
color, black and white
2021

ENGLISH EDITION

published by SPECTOR BOOKS