APOLIS by Arash Fayez

サンフランシスコやテヘラン、バルセロナなどを拠点として活動するアーティストでありキュレーター、アラシュ・ファイズ(Arash Fayez)の作品集。本書は、2014年から2018年における作者の不安定な生活を描いた視覚的自叙伝である。法執行機関に逮捕されてから自主的に出国するまでの間に用いられた、米国移民関連の書類一式を312ページにわたって完全に収録したものである。その公式文書に、同時期にスマートフォンで撮影された日常生活の写真を重ねて構成されている。個人情報や機密情報を隠しながら、入国管理書類の一部に「コラージュ」しており、この並置によって重層的な物語が生まれ、権力者と権力者でない人という対照的な視点が明確になっている。本プロジェクトは、自身の移民弁護士と交わした会話から始まった。弁護士による、作者の法的地位についての簡潔な説明は、状況の複雑さを要約している。「君は違法ではないが、合法でもない。

作者は「第9回アルル国際写真祭ダミーブック賞(9th LUMA Recontres Dummy Book Award Arles)」を2023年に受賞、アワードの主催者である「アルル国際写真フェスティバル」と「LUMA財団」により本刊行が実現した。

by Arash Fayez

REGULAR PRICE ¥8,580  (tax incl.)

softcover
312 pages
210 x 290 mm
color, black and white
2024

published by SPECTOR BOOKS