イギリスで結成されたアーティストグループ「アート＆ランゲージ（Art & Language）」の作品集。同グループは、約40年のキャリアをグループでの制作に費やしており、現代におけるアーティスト集団による制作の復活に貢献した存在として知られている。「アート＆ランゲージ」は、1968年に創刊された自身の名を冠する雑誌のタイトルでもあり、グループそれ自体も雑誌も、アート、社会、政治の関係を批評的に分析することに重点を置いている。コンセプチュアル・アートの共同創始者であるこのグループは、絵画からロックまで様々なメディアを駆使し、自身が 「モダニズムの憂鬱な崩壊」と呼ぶものから広がる余波を注意深く観察する存在であり続けている。本書は、同グループが2000年から2001年の間に手がけた同じタイトルを冠する大規模インスタレーション作品を中心に構成されている。美学的・理論的・政治的な問題意識にまつわる文脈の注釈が添えられながら解説されており、保存・維持の概念、制度的政治の概念、芸術とその制度との関係に疑問を投じるアーティスト陣によるキャプションとエッセイによってより広がりを持たせている。