スイス人グラフィックデザイナー、アウレリア・ピーター（Aurelia Peter）の作品集。

見せることと隠すこと、露出することと保護すること、関連づけることと乖離させること。対比と変化が仮面の本質を決定づける。作者のこのプロジェクトの出発点は、儀式用の仮面であった。この視覚的な探求の中心に存在するのは、異なるディティールが外側と内側の両面に描かれた3つのモダンな仮面である。本書は、仮面という「現象」を描き、仮面が文化的であると同時に、社会的な規格や価値観に基づくものとなりうることを可視化して認識させる一冊なのだ。読者はマスクに熱中し、さまざまな側面が浮かび上がることを発見できるだろう。新たな部分の豊かさ、それこそが新しい富なのである。比喩的な意味として、対人関係における日常的な「仮面」や「仮装」に関する個人的な体験が生じるだろう。（大判のスカーフという形のテキスタイル・デザインは、スカーフのどの部分を外側に見せ、どこを隠したままにするべきか、持ち主になる可能性のある人物に決めさせることができる。視覚的、感情的な知覚で戯れることは、同時に我々個人の多様性と可能性を拡張するのである。）