BASE MATTER AND UNCOMMON SOLVENT: DRAWINGS, PRINTS, COLLAGES, AND OBJECTS 1988–2024 by Tacita Dean [SIGNED]

ベルリンを拠点として活動するイギリス人アーティスト、タシタ・ディーン(Tacita Dean)の作品集。2024年10月から2025年4月までテキサス州・ヒューストンの「メニル・コレクション(Menil Collection)」で開催されている展覧会に伴い刊行された。

作者が直接描き、印をつけ、手を加えたドローイング、プリント、コラージュ、オブジェを包括的に概説した一冊。写真、純粋なイメージをベースとして作られたエッチングやスクリーンプリント、16mmや35mmフィルム作品などのような、機械的な複製を用いて制作されたものとは異なる。

丁寧に整理された作品群は初期のものや未発表のイメージも多く含まれており、作品において見られるグラフィック・タッチの重要性を提示している。本書には、作者自身によって著されたエッセイも収録し、様々な下地や素材の使い方に焦点を当てており、なぜキャリアを通じてシンプルな紙片にドローイングを描くことがこれほど困難であったのか、自身で疑問を投げかける。本書のタイトルは錬金術の言葉に由来しており、初期のグラビア写真作品「T&I」(2006年)において初めて言及した言葉である。「BASE MATTER」は、作者が制作する様々な表層を表しており、「UNCOMMON SOLVENT」は、印をつけるために使用した素材を指している。

本書は、作者の長年の友人であり共同制作者でもあるデザイナーのマーティン・リッジウェル(Martyn Ridgewell)との共同編集および共同デザイン作であり、作者のドローイングに焦点を当てたものとしてはアメリカ初の大規模な展覧会開催となった。

by Tacita Dean

REGULAR PRICE ¥39,600  (tax incl.)

hardcover
624 pages
240 x 290 mm
color, black and white
2024

SIGNED BY TACITA DEAN

published by MACK