BIO-DATA FLOWS AND OTHER RHYTHMS by Andrew Pierre Hart

ロンドンを拠点に活動するアーティスト、アンドリュー・ピエール・ハート(Andrew Pierre Hart)の作品集。本書は作者にとって初の刊行物であり、2024年2月から7月までロンドンの「ホワイトチャペル・ギャラリー(WHITECHAPEL GALLERY)」開催された展覧会に伴い刊行された。

ビジュアル・アーティストでありエレクトロニック・ミュージック・プロデューサーでもある作者は、一貫してサウンドと絵画の間に生じる相互関係を探求してきた。

作家であり編集者のアリー・ビスワス(Allie Biswas)による図版入りエッセイでは、最近の展覧会や作品を通して、作者がいかにしてこの重なり合う感覚を具現化しているかを論じている。

キュレーター兼ディレクターのギラーニ・タワドロス(Gilane Tawadros)は、作者によるホワイトチャペル地区のリサーチとそこに住み働く人々と交わした対話に基づく新しいコミッションを紹介する。色彩豊かな抽象画や具象画、共同制作によって作られた大判の壁画、そびえ立つ竹の彫刻、ギャラリーを取り囲むストリートで3人のダンサーと撮影した映像など、仕上がったインスタレーションを豊富な図版で紹介している。キュレーターのキャメロン・フート(Cameron Foote)によるキャプションは通常見られるよりも長く書かれ、この想像力豊かな芸術作品が、ホワイトチャペルの反人種差別主義活動の歴史とどのように関わっているかを描き出している。

アーティストのラリー・アチャンポン(Larry Achiampong)との対談では、彼らの作品と、東ロンドンと西ロンドンの急速な富裕化の中で育った体験の共有との間に生じる相乗効果が概説されている。ホワイトチャペルや、最近の旅で訪れたナイジェリア、バルバドスで撮影した日記のようなスナップ写真と、作品の周囲を取り巻く動機が露わになる具体詩、考察、注釈を融合させた、遊び心と破壊力に満ちたアーティスト・セクションで、本書に介入している。

by Andrew Pierre Hart

REGULAR PRICE ¥4,620  (tax incl.)

softcover
96 pages
170 x 220 mm
color
2024

published by WHITECHAPEL GALLERY