イギリス人フォトグラファー、アレックス・F・ウェブ（Alex F. Webb）の作品集。1980年12月にイギリスのサフォーク州に駐留しているウッドブリッジ米空軍基地から800メートル離れたところにあるレンドルシャムの森の中に、異常な光体が降下して行くのを基地東ゲートの警備兵二人が目撃した。報告を受けた上官は3人の警備兵を現場に向かわせたところ、森の中で銀白色に光る三角形の物体が着陸しているのを目撃。近づくと、物体は樹木をぬって消えてしまった。そのレンドルシャムの森の事件（イギリス版ロズウェルとも呼ばれる）に関しての一冊。英国航空組合（「BLEU」）はこの事件に関してさまざまな記述をまとめると同時に、さまざまな陰謀論も公式に記録していた。本書はその事件のイメージを科学的な視点と軍事的な視点で構成することにより、「証拠」を見せられた際に我々が無意識に持つ、核兵器に対する被害妄想や田舎の言い伝え、決まり切った見方などが立ち上がってくるようである。