BRIEFE AUS NEW YORK by Hanne Darboven [SIGNED]

ドイツ人アーティスト、ハンネ・ダルボーフェン(Hanne Darboven)の作品集。作者が1966年から1968年にかけて、ニューヨークから送った手紙を収めた1冊。ハンブルグ大学卒業後、2年間のニューヨーク滞在を経て、当時25歳の作者は、方眼紙を用いスケッチ・シートを制作した。これは、のちに作者が自分自身に関することを書き込んでいくシステムの初稿となった。作者の人生及び作品にとって有意義な時間だったこの頃に、自己を確認する表を並行して創り出し、日付や日常観察・体験を無数の小さなカレンダーに記録した。作者は、これらの「実存的な銀行預金残高証明書」に『Existenz 66-68』というタイトルを付けた。そしてこの間、ハンブルグの家族に頻繁に書いていた手紙の中で、作者はさらに一歩踏み込んでいた。例えば、ソル・ルウィット(Sol Lewitt)やカール・アンドレ(Carl Andre)との出会いや、自身のアイデンティティやアートに関する問いかけ、そしてそこに映し出される自己との折り合いをつけるための努力など、私的領域に結びつき、言葉やメッセージを媒介に自分の存在を客観視するための「ライフライン」のような役割を担っている。ニューヨークから書き下ろした手紙は、作者の作品の重要な側面の中核となっており、また出発点ともなっている。本書では、その全文の複製を収録している。作者のイニシャルサイン入り。

by Hanne Darboven

REGULAR PRICE ¥8,800  (tax incl.)

hardcover in a slipcase
650 pages
166 x 217 mm
color
1997

SIGNED BY HANNE DARBOVEN

published by HATJE CANTZ