DEANA LAWSON by Deana Lawson

アメリカ人フォトグラファー、ディアナ・ローソン(Deana Lawson)の作品集。本書は、作者について書かれた初めての学術的な一冊であり、15年に及ぶ歳月の中で撮影された作品を網羅した、初の包括的な展覧会に伴い刊行された。現代写真界において並ぶもののない独自のスタイルを持つ作者は、15年に渡りアフリカ系アメリカ人と海外で暮らすアフリカ人をいわゆる黒人として描く様式化された表現を調査し、こうしたステレオタイプに挑戦してきた。家族のアルバム、スタジオで撮影するポートレイト、演出された活人画、ドキュメンタリー写真、ファウンドイメージなど、幾つもの写真の言語を取り入れた作品は、家族、愛、欲望の物語を紡ぎ出している。

作者の写真は被写体とのコラボレーションによって作られる。時には裸で、時には抱き合い、カメラを真っすぐに見つめる被写体は、写真=対象を覗き見るだけの受け身の表現手段という概念を揺るがすものである。被写体がポーズを撮っている写真であれ、イメージのコラージュであれ、ローソンの作品はどれも、黒人の生活、愛、セクシュアリティ、家族、霊的な信仰についての個人的・社会的な歴史を伝えている。

本展覧会は、2021年から2023年にかけて「ICA/Boston」(2021年11月3日〜2022年2月27日)、「MoMA PS1」(2022年4月14日〜9月5日)、「High Museum of Art」(2022年10月7日〜2023年2月19日)へと巡回する。

本展のキュレーターであるエヴァ・レスピーニ(Eva Respini)とピーター・エリー(Peter Eleey)、ダートマス大学教授キンバリー・ファニタ=ブラウン(Kimberly Juanita Brown)、ブラウン大学教授ティナ・M・カンプト(Tina M. Campt)、スタンフォード大学教授アレクサンダー・ネメロフ(Alexander Nemerov)、作家・音楽家・プロデューサーのグレッグ・テイト(Greg Tate)によるエッセイ、作者とニューヨーク大学教授デボラ・ウィリス(Deborah Willis)の対談を収録。

by Deana Lawson

REGULAR PRICE ¥8,250  (tax incl.)

hardcover
144 pages
240 x 290 mm
color, black and white
2021

shortlist of the Deutsche Börse Photography Foundation Prize 2022

published by MACK