GDM – GRAND DAD'S VISITOR CENTER by Laure Prouvost

アントワープを拠点に活動するフランス人アーティスト、ロール・プルーヴォ(Laure Prouvost)の作品集。2016年10月から2017年4月にミラノの美術館「ピレリ・ハンガービコッカ(Pirelli HangarBicocca)」で開催された、作者にとってイタリアでの初の大規模個展に伴い刊行された。この展覧会は、作者が祖父母へ捧げたオマージュであり、本書のタイトルはインスタレーション、映像、プロジェクション、彫刻やファウンド・オブジェクトを網羅した展覧会より引用。シュールであり、規格外の構造から作り出した幻想的な宇宙、または迷宮として着想されている。本書は、その空間に鑑賞者並びに読者を没入させることを目的に構成されている。流動的な層を構成することでデザインされ、不規則な流れによって直線的な内容の展開に逆らっている。本作は、物語や建物の構築・試みを中心とした内容となっており、歴史とフィクション、知識と意味のないように見えるものとの区別を壊すことが目的とされている。

プルーヴォの作品群は、当初から疑う余地のないものと思われているものの意味を問い続けてきました。暗示的、明示的に繰り返して投げかけてくる疑問が、『もしも?』なのです。もしも、全てが違う方向に進んでいたら?そして、もしも見えているものが思っているものと違っていたら?鑑賞者は馴染みのある、日常を連想させるような環境に遭遇する。しかし、ここにあるオブジェ群は奇妙な感じが漂う。そこでは、絵画がお盆になり、植物は寂しさを語り、旅行会社は架空の場所への旅行を提供する・・・。」―アンナ・ゲッツ(Anna Goetz)

by Laure Prouvost

REGULAR PRICE ¥6,380  (tax incl.)

hardcover
236 pages
165 x 235 mm
color, black and white
2019

published by MOUSSE PUBLISHING