ベルギーのブリュッセルを拠点に活動するフランス人アーティスト、ベルトラン・キャバリエ（Bertrand Cavalier）の作品集。2021年にオランダでスマートフォンを使って撮影した写真群で構成されている。モノクロのレーザープリンターを使って写真を印刷するように、作者はスマートフォンのフルズームを使うことで、被写体に内在する構造と、「異物」としての被写体がいかに本来の秩序を破るかを明確にし、都市計画のさまざまな側面を強調する。中には、意図されないもの、つまり予想だにしなかった不運な「災難」も含まれている。作者はそれを、我々が住む都市を主観的かつ個人的に用いる余地を与えてくれる性質としている。