THE WHITENESS OF THE WHALE by Paul Graham

イギリス人フォトグラファー、Paul Graham(ポール・グラハム)の作品集。本書は1998年から2011年までに出版された「American Night」「a shimmer of possibility」そして「The Present」の三作品を収録。この三つの写真集はそれぞれ現代アメリカの社会組織についての熟考でありながら、今存在する世界の探求でもある。「American Night」(2003) は光と闇、存在と欠落などの対立を通してアメリカの社会的格差を探求する作品。眩しい光の中で撮影された、ほぼ何も見えないイメージや、その対照としてカリフォルニアの青空の下で住宅街が色濃く撮られた作品が収録されている。「a shimmer of possibility」(2007) は、小さきものや偶然の美しさを謳う叙事詩である。12枚の写真が映画的な俳句となり、アメリカの日常を描く。写真の中でバスを待ったり、芝生を刈ったり、タバコを吸ったりする人々を捉えた一冊。本書は2011年のパリ・フォトブック・プライズを受賞し、過去15年間で一番重要なフォトブックと表彰された。「The Present」(2011) は、ニューヨークの街路で撮られた作品。同じ光景を秒違いで撮影した写真が2枚ずつ繰り出される。現在とは止まることのない時間の暫定的で儚い一部分に過ぎないことが伝わってくる。本書はサンフランシスコのギャラリー「Pier 24」で行われた展覧会に併せて発行。David ChandlerとStanley Wolukau-Wanambwaによるテキストを収録。

by Paul Graham

REGULAR PRICE ¥9,900  (tax incl.)

hardcover in a box
240 pages
240 x 305 mm
color
2015

winner of the Deutsche Börse Photography Foundation Prize 2009

published by MACK