アメリカ人フォトグラファー、オリヴィア・マローン（Olivia Malone）の作品集。星座のようなそばかす。絡み合う脚。折り曲げられた胴体。彫刻作品のような女性のイメージ。本作は、本質的には色の研究である。女性の身体に見られる自然で抽象的な構成に注目し、幅広いバリエーションをイメージに昇華した。断片化され捻じ曲げられた身体が作り出す新しい形。作者独自の視点から、身体のディテールを何か分からないものに作り変える。多彩なテクスチャーを取り入れ、光と素材を効果的に使って思い描いた色合いを出す。一枚一枚の写真は、肌の色合いによって定義あるいは限定されるのではなく、特定の色を表している。グラデーションに並べられた白、ピンク、赤、茶色のイメージのシークエンスは、色がない真っ白な状態と鮮やかに色づいた状態の間を行き来する。各々のイメージは、単独では感覚の研究であり、同時により大きなコラージュの一部を形成している。本作で作者は、水没していたり、折り曲がっていたり、抱擁していたりと、様々な状態に置かれた女性の身体の言語を、残された明確な輪郭と痕跡によって定義し直した。