WINONA by Winona Ryder, Robert Rich
アメリカ人フォトグラファー、ロバート・リッチ(Robert Rich)の作品集。本書は、90年代のファッションアイコンであり、現在も女優として活躍するウィノナ・ライダー(Winona Ryder)を写した未公開写真100点以上を収録しており、そのほとんどはニューヨーク、ソーホー地区のマーサーストリートにある、ファッションデザイナー、マーク・ジェイコブス(Marc Jacobs)自身初の直営第1号店の地下にかつてあった作者のオフィスで撮影されたものである。
ウィノナ・ライダーのほかにも、グレース・ジョーンズ(Grace Jones)、ケイト・モス(Kate Moss)、マーク・ジェイコブス、キアヌ・リーブスの母親パトリック・テイラー(Keanu Reeves)、パティ・スミス(Patti Smith)、ダリア・ワーボウィ(Daria Werbowy)などセレブリティたちの姿も登場する。
アメリカ人ファッションデザイナー、マーク・ジェイコブスが書き下ろした前書き、作者による序文を掲載。編集とデザインは、作者の友人であり、写真家のフランチェスカ・ソレンティ(Francesca Sorrenti)が担当。
「90年代後半、私は念願だったニューヨークのダウンタウンの中心街で働くことになった。ニューヨークは、私の故郷になるとずっと思っていた街だ。私はマーク・ジェイコブスの店舗の広報担当副社長になった。当時、モデルやセレブリティに会い、スタイリングし、個人的に有名な顧客名簿を持つようになった。マーサーストリートにあるマーク・ジェイコブスの地下のオフィスには、毎日インスピレーションが溢れていた。雑誌や新聞の切り抜きが蓄積され、私の壁はたちまち有名人の壁となった。私は、自分が着せた顧客のポラロイド写真を撮って飾るようになった。ザ・キルズやコートニー・ラブのようなロックスターから、ケイト・モスやジゼル・ブンチェンのようなスーパーモデル、オスカー受賞者のヒラリー・スワンクやソフィア・コッポラ、さらにはヒップなアップタウンのソーシャライツまで。ここでは、ありのままの自分でいられた。私は彼女たちの信頼を得て、私のスタイリングアドバイスや友情を信じてくれるようになった。ポラロイドは、私たちの仕事上の関係の気楽さと友情の始まりをとらえていた。1999年、私の大好きなアイドルの一人が店に、そして私の前に現れた。 『新作、大好きだよ』と、彼女に言った。当時、『17歳のカルテ』がちょうど公開されたばかりだった。私の目の前には、映画スター、ウィノナ・ライダーがいた。私たちの関係が深まるにつれて、私はメット・ガラや、ウィノナの主要なイベントには必ず出席するようになった。レストランに行ったり、マークについていったり、ただソーホーの街を歩いたりする私たちを、プレスは常に撮影していた。会うたびに、ポラロイドに次ぐポラロイド、写真に次ぐ写真。私たちは店に来る他のセレブや友人たちと楽しく過ごし、友情が花開いた。時には昼から夜まで、パーティーやレストランに一緒に行った。スナップするのがとても楽しかった。20年以上の友情が生まれた。私はいつだって彼女の『シュヌーキー』であり、彼女はいつも私の『シュヌーカムス』だ!素晴らしいウィノナ・ライダーとの友情を分かち合うことができてとてもわくわくする。」- ロバート・リッチ、序文より
「『マーク・ジェイコブス』の黎明期、マーサーストリート店の地下(特にロバート・リッチのオフィス)は、ウィノナ、ケイト、セルマ、ソフィア、そして私自身が無数の時間を過ごした隠れ家のような場所だった。そこでウィノナとロバート(店長であり、MJファミリーの長年のメンバー)は絆を深めた。ロバートはウィノナと自然に親しくなり、ウィノナを私たちの家族に引き入れた。長年にわたり、ウィノナはキャンペーンのモデルを務めてきたが、私にとって最も印象的だったのは、彼女が(ロバートの後押しで)2015年にマーク・ジェイコブス・ビューティーラインの広告塔になってくれたことだ。」- マーク・ジェイコブス、前書きより