ドイツ人フォトグラファー、カティア・ストゥーケ（Katja Stuke）と、同じくドイツ人フォトグラファー、オリバー・ジーバー（Oliver Sieber）の作品集。1990年代にデュッセルドルフに暮らし、その後アメリカに渡ったボスニア生まれの難民の物語を追いかけた写真集。ボスニア、ドイツ、アメリカの関係性を提示しながら、アーティストたちと過去との関係に概念的なフレームワークを与えている。

「私たちはただ単に歴史的なストーリーを伝えたかったわけではありません。そうではなくて、過去と未来の間の関係性をシフトさせ、軍、政治、映画に関連するヴィジュアル資料を使ってこの3つの国のつながりを描き出すことを目指しました」

それぞれ異なる側面を反映した22の章で200点以上のイメージ見せているのに加え、調査資料、背景、ショートストーリー、作家アレクサンダル・ヘモン（Aleksandar Hemon）の文章を含む5つの章を収録。本プロジェクトは2016年のアルル国際フォトフェスティバルでLUMA財団が主催するDummy Book Awardを受賞。シカゴの現代写真美術館 （MoCP）、シカゴとサラエボにある国際文化交流機関ゲーテ・インスティトゥート、アルル国際フォトフェスティバル、LUMA財団の協力により刊行された。