S&D#024 / APE#117: OCCUPATION AND HOSPITALITY by 019
ベルギーを拠点とするアーティスト・コレクティブ「019」による作品集。「S&D#025/ APE#047: So Many Dark Gifts」、「S&D#024/APE#069: Sabotage And Complicity」の続編である。当初、本作はベルギー人デザイナー、ファーレンテイン・ゲーサルス (Valentijn Goethals)とトマス・ルーテンス(Tomas Lootens)のデザインユニット「WE BECAME AWARE」によって制作が進められていた。このユニットは約10年間にわたり活動して来たが、空間演出やギャラリースペース等のスタジオワークをまとめた本作を制作中、活動休止を決めた。この二人にティム・バイロン(Tim Bryon)を加えたプロジェクト「Smoke & Dust (S&D)」の19番目のプロジェクトから名付けられた「019」はベルギー・ゲントにある溶接工場跡で活動するアーティスト集団であり、彼らが携わった2つのプロジェクトがそれぞれ異なる方向に開くように製本されている。一つはこのスペースで実際に制作されてきたデザインワークに関して、もう一つは「019」の取り組みを自分たちのスペースの外へ出しゲントに移すという企画「Museum of Moving Practice」に関するものである。この方法を取ることで、製本上の面白さだけでなく、非常に意味のある編集の意図を感じさせる。またこのプロジェクトに加え、3つのエッセイ、また制作当時の新作広告が収録されている。作者らは、決してこのスペースを占有したい訳ではなく、内側から外側に向かって発信されまた再発見を生むコラボレーションが生まれる場所として捉えており、「019」に対し「可動性があり、どこかに移動され再び作られるための準備の場となった」と述べている。
エッセイ:Prem Krishnamurthy、Jan De Vylder、Tom Van Imschoot.
フォトエッセイ:Michiel De Cleene.
参加作家:Karel Martens, Tauba Auerbach, Experimental Jetset, Ben Thorp Brown, Braulio Amado, David Horvitz, Max Pinckers, Daniel Eatock, Nina Canell, Fiona Banner, Dexter Sinister, Sanam Khatibi, Filip Dujardin and many many others.