THE HOLLOW MAN by Bjarne Bare

「CORNERKIOSK PRESS」のディレクターであり、ノルウェー・オスロでアートギャラリー「MELK」を運営するノルウェー人アーティスト、ビャーン・ベア(Bjarne Bare)の作品集。お金が流れていった後には何が残るのだろうか?本書において作者は、資本主義がきしむ歯車の動きを止めたその名残へとカメラを向けた。「ゴーストボックス」ー 大規模小売店が新店舗へと移った後に残された、生気のない店舗 ー が、際限なく伸びるコンクリートの高速道路によって束ねられ、くくられている。ショッピングモールやメガバンクがまるごとその継ぎ目から引き裂かれ、からっぽになるまで徐々に壊される。ネオンサインのすりきれた影だけが、今やくすみ打ち捨てられてしまった土地にかつて客を呼び寄せていた時の唯一の面影なのだ。

本書は、ロサンゼルスの工業地帯の中心にある作者宅に近いピニャータ工場で展示されている、ダンボールの切れ端から手で作られた形や姿から影響を受けている。後期資本主義の執拗な攻撃に急かされて建てられてきたものと同じように、窓の中に見える紙のからっぽの人形たちも、やがては鮮やかで安いプラスチックや砂糖菓子でいっぱいになる。こうしたイメージ群は、作者の展覧会「Breathing, Together」(2020年)と「The Itch」(2021年)と同じコンセプトを掘り下げており、それは現代のコミュニケーションの分断、現在に向けられたノスタルジー、消費主義の加速といったものが主である。

本書は46点の写真作品を収録、多くが過去3年の間に制作された。

by Bjarne Bare

REGULAR PRICE ¥6,380  (tax incl.)

hardcover
92 pages
190 x 245 mm
color
limited edition of 500 copies
2023

published by HASSLA