JOSE DÁVILA by Jose Dávila
グアダラハラを拠点に活動するメキシコ人建築家でありアーティストのホセ・ダヴィラ(Jose Dávila)による作品集。20年以上に渡る活動の中で、美術や建築、都市デザインにおける視覚的な言語の具現化やアイコニックなシンボルを探求し、豊かな表現を持って作品を生み出してきている。
作者は、グアダラハラの「Instituto Tecnológico y de Estudios Superiores de Occidente(ITESO)」で建築学んだ後、ヴィジュアルアートを独学で学び、彫刻やインスタレーション、写真作品を制作。同時に、20世紀の前衛芸術(アヴァンギャルド)や建築の模倣、批評、オマージュを行い、メキシコを代表する建築家であり都市計画家のルイス・バラガン(Luis Barragán)やドイツ人アーティストのヨゼフ・アルバース(Josef Albers)、アメリカ人アーティストのドナルド・ジャッド(Donald Judd)など、著名なアーティストや建築家を参照、考察する。工業的な素材と有機的な素材の間に生まれる緊張、圧迫と均衡が生む強度を探りながらも、ユーモアと哀愁が作品には混在している。丁寧に構成された作品は、異なる要素を組み合わせて生まれるバランスや関係性に対する一種の瞑想なのであろう。
本書では、作者の多岐に渡るメディアを用いた作品群を包括的に紹介しながらその価値を評し、テキストをもって作品の歴史的、社会的側面を裏付けている。初期の作品に加え、「バランス」にまつわる習作、彫刻やグラフィック、ペインティング、公共空間における作品に関しての論考も収録。
by Jose Dávila
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