ACHROME by Piero Manzoni

イタリア人アーティスト、ピエロ・マンゾーニ(Piero Manzoni)の作品集。1957年にイヴ・クライン(Yves Klein)の青の「Monochromes(単色)」を見た作者は、単なる実存的不安の記録ではなく自己完結的な作品を作ることができると感じたという。作者は色彩を拒否することによって絵画から物語や感情といった要素を排除しようとした。こうして「Achromes(非色)」シリーズは、白い絵画としてではなく否定の行為として生まれた。ほのめかしや隠喩、何かしらの表現をはぎ取られた、何の特徴もない空白の画面。このイメージのような作品を作るために、新しいテクニックを開発した。キャンバスを水に溶かした陶土に浸すことで、絵画と彫刻の中間的な表現方法を生み出したのである。

作者が所属していた "グループ・ゼロ" のアーティストたちは、アーティストの手による介入を重視しない、あるいはその存在の証拠さえ取り除くことを目指したが、キャンバスを自然に乾かして出来たしわやたるみをそのまま作品とした作者の作品にも、これと同じ目標が反映されている。

by Piero Manzoni

REGULAR PRICE ¥6,600  (tax incl.)

hardcover
192 pages
240 x 280 mm
color, black and white
2016

published by HAZAN