ARK JOURNAL VOLUME X AUTUMN/WINTER 2023 - SPECIAL ANNIVERSARY ISSUE
スカンジナビア発、年二回刊行のインテリア雑誌『
ARK JOURNAL』の第10号。世界中の美しい住居とそこに住む人々の物語は、空間がただ美しい家具やアートを置くこと以上に哲学やパーソナリティの表現であることがわかる。2019年にデンマークの有名インテリア雑誌のエディター、スタイリストを長年勤めるメッテ・バーフォード(Mette Barfod)が創刊した本誌は「私たちの周りの空間、そこに置くオブジェクト、そのオブジェクトの作り手」をテーマにしている。建築、デザイン、アートの相互作用にスカンジナビアの価値観や美学を通してフォーカスする。
2023年に創刊5周年を迎えた『ARK JOURNAL』。記念すべきこの第10号では、過去5年の『ARK JOURNAL』の旅路を形作りインスパイアしてきた、過去、現在、そして未来のデザインと建築の世界へと捧げる一冊。本号では、人間の生活と建築やデザインとの交差点をさらに掘り下げ、それらが家庭や公共空間での私たちの生活に与える深遠な影響を明らかにする。また、この重要な機会を記念すべく、イタリア・ヴェローナの老舗製紙会社「フェドリゴーニ(Fedrigoni)」と協働し、特別な紙を使用した3種の表紙でお届けする。
収録内容:
「HOMES」では、ニューヨークのギャラリストのペントハウスを訪ねる。他にも、ニューヨーク州・ロングアイランドにある、ファッションデザイナー、フィリップ・リム(Phillip Lim)の海辺の自宅や、アーティストのス・シャオバイ(蘇笑柏 / Su Xiaobai)のために改築されたデュッセルドルフにある歴史的な邸宅、ブルージュにある建築家、マルク・デッソーヴァージュ(Marc Dessauvage)によるブルータリズム建築が施された自邸を、そしてあらゆるものが居場所を持ち、実際の暮らしに合うように組み立てられている、コペンハーゲンのロフトを訪ねる。
「INTERVIEW」では、ある者にとっては過激さに欠け、またある者にとっては商業的でもない、デザインという分野を内側から再構築しようとする活動家兼実践者であるデザインデュオ「フォルマファンタズマ(Formafantasma)」にインタビューを行う。また、「家」とは人間の生活に一番近いところに存在する最も葛藤の多い領域であることから、「家」が建築の基礎あるいは起源であると考える、日本人建築家、安藤忠雄のインタビューも収録。
「INSERT OBJECTS」では、先祖代々受け継いだものから無名のものまで、アメリカ人デザイナー、ジャック・レナー・ラーセン(Jack Lenor Larsen)のコレクションを紹介する。ラーセンのコレクションは、世界中の工芸文化への幅広い関心を物語っている。スタイリング、キュレーションはコリン・キング(Colin King)、撮影はマルティン・モルダー(Martien Mulder)が手がけた。
「SPACES COPENHAGEN」では、個性の表現として、また住人のポートレートとして、内と外の生活を曖昧にする4つのアパートメントを紹介する。
「LIVING ARCHITECTURE」では、スウェーデン人デザイナー、ブルーノ・マットソン(Bruno Mattson)の革新的かつ啓示的な自邸を紹介する。
インテリアスタイリスト、パーニル・ヴェストによる「CASE STUDY」では、完璧に不完全で、研磨されていないエッジと未加工の素材が、シンプルである完璧さを明らかにしている。
「ARCHIVE」では、議論やカテゴリーを超え、インスピレーションを与え、照らし出す、日系アメリカ人アーティスト、イサム・ノグチ(Isamu Noguchi)の優美な光の彫刻を紹介する。
「STUDIO VISIT」では、他にはない質素でありながら感覚的な工房をイタリア・マルケ州に建てた、デザイナー、ヘンリー・ティミ(Henry Timi)のもとを訪れる。
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