FASHION WORK 1993-2019. 25 YEARS OF ART IN FASHION by Jeppe Ugelvig

デンマーク人ファッション・アートスカラーでありキュレーター、文化批評家のイェッぺ・ウゲルヴィグ(Jeppe Ugelvig)による作品集。

アートとファッションのハイブリッド性に関する歴史は、これまでほとんど解明されてこなかった。作者はニューヨークとパリを拠点とするアート・ファッションコレクティブの「バーナデット・コーポレーション(Bernadette Corporation)」、アメリカ人ファッションデザイナー、アーティストのスーザン・チャンチオロ(Susan Cianciolo)、ベルリンとパリを拠点とするレーベル「BLESS」、そしてオンラインメディアの「DIS Magazine」や「DIS ART」を主宰するニューヨーク拠点のコレクティブ「DIS」など、ジャンルを横断した活動や実践を詳しく解説。

社会の急変期に、アートとファッションの世界の間において興ったこれらのファッションに対する実験的な取り組みを探究している。本書はこれまで未公開であった希少な写真、ポスターやパンフレットといったエフェメラを豊富に掲載。服が製作されるアトリエの段階から、ファッションフォトグラファーが撮影終了後に編集作業までを辿り、「FASHION WORK(ファッション・ワーク、ファッションにまつわる仕事)」のあらゆる過程の活気に満ちた複雑性を描く。

ニューヨーク、パリ、ベルリンにおける協働的なDIYファッション制作が全盛であった神話のように語られる1990年代。スタイリングやクリエイティブディレクションといった美的感覚に関わる活動が偏在するようになり、デジタル化が進み、ファッションのシステムがますます企業化した2010年代。本書における作者の包括的な解説は、この二つの時代を結びつける。

「バーナデット・コーポレーション」のディストピア的なブランドハッキングから「BLESS」の美術館でのポップアップショップや初期のスニーカーコラボレーションまで、本書はアーティスト達がいかにしてファッションの狂乱したシステムを何度も覆すことに成功してきたか、さらには美学を持った企業家精神の新しい形をどのように典型化してきたか提示する。

デザインをアメリカ人グラフィックデザイナーで、現在ニューヨークの「新現代美術館(New Museum of Contemporary Art)」でシニアデザイナー、プリンストン大学( Princeton University)で講師を務めるローラ・クームズ(Laura Coombs)が手掛けている。

by Jeppe Ugelvig

REGULAR PRICE ¥7,150  (tax incl.)

softcover
192 pages
200 x 284 mm
color, black and white
2020

published by DAMIANI