ELLSWORTH KELLY (2018) by Ellsworth Kelly

アメリカの現代絵画の巨匠、エルズワース・ケリー（Ellsworth Kelly）の作品集。現在、最も敬愛されるアーティストの一人である作者を主題としたモノグラフの決定版的一冊。

この時代において最も特徴的かつ影響力のあるアーティストの一人として、作者は永遠に歴史に残るであろう。作者との密な協力の元に制作された最後の一冊である本書では、1940年代から、2015年の終わりにこの世を去る直前に取り組んでいた最後のプロジェクトまで、豊かで多様なその作品の全てが精密に記されている。作者の研究者であるトリシア・パイク（Tricia Paik）が手がけ高く評価された作品集を元に、カバーデザインを一新。まだ見ぬ読者たちへと改めて届くこととなるだろう。

本書には絵画、彫刻、ドローイング、写真、ポストカード、版画、そして最も知られた代表的なモノクロームの絵画作品まで収録し、加えてパイクによる年代学的論考も掲載。詳細なインタビューや、個人的なアーカイブから出された作品、影響を与えたアーティストたちの作品や自身の作品に富み、作者のそのアートに対する特有のアプローチを讃えた文章に仕上げられている。

キュレーターであるロバート・ストー（Robert Storr）、美術史家のリチャード・シフ（Richard Shiff）、キュレーターであるゲイリー・ギャレルズ（Gary Garrels）、同じくキュレーターのギャビン・デラハンティ（Gavin Delahunty）など、優れた作家や評論家のショート・エッセイ、挿絵と共に語る作者の人生と作品の歴史や、多くの未公開作品も掲載する。