STUDY MAGAZINE VOLUME 06
ニューヨークを拠点に活動するフランス人編集者、作家、スタイリストのクリストファー・ニケ(Christopher Niquet)によるファッション&カルチャー誌。毎号一人のアーティスト、写真家、タレント、作家の意見や作品に焦点を当て紹介する。クリストファー・ニケは、これまでにカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)やクリスチャン・ラクロワ(Christian Lacroix)、アンナ・モリナーリ(Anna Molinari)をはじめとしたデザイナーの舞台裏で働き、『ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)』誌の寄稿ライター、『エル・フランス(ELLE France)』誌のエディター、『セルフ・サービス(Self Service)』誌のスタイリストを務めた経験を持つ。
第6号は、ベルリンを拠点に活動するドイツ系ジョージア人アーティスト、テア・ジョルジャゼ(Thea Djordjadze)をゲストに迎え、特集する。
ジョルジャゼは彫刻やインスタレーション作品で知られるが、ドローイングや絵画、印刷、パフォーマンス、映像、音楽などその活動範囲は多岐にわたる。
ジョージアに生まれ、トリビシの「アカデミー・オブ・アーツ(Academy of Arts)」で1988年から1993年まで学び、同じ頃にグルジア内戦のため祖国を離れたのちは、アムステルダムの「ヘリット・リートフェルト・アカデミー(Gerrit Rietveld Academy)」の学生となる。1年後、「デュッセルドルフ美術アカデミー(Staatliche Kunstakademie Düsseldorf)」に入り、2000年にコンセプチュアルアーティストであるローズマリー・トロッケル(Rosemarie Trockel)のもとで修士課程を修了。以降は、「第50回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展(Venice Biennial)」(2003年)、「クンスト・ハレ・ザンクト・ガレン(Kunsthalle St. Gallen)」(2006年)、「第11回リヨン現代美術ビエンナーレ(11th Lyon Biennial)」(2007年)、「シュブルート・マガース・ベルリン(Sprüth Magers Berlin)」(2017年)、「ダイヒトールハレン・ハンブルグ(Deichtorhallen Hamburg)」(2019年)など、数々の企画や美術館との共同制作に取り組んできた。
鉄や石膏、木、アルミ、陶磁、ガラス、布、発泡スチロール、ボール紙、混凝紙、ファウンドオブジェクトなど、様々な素材を幅広く用いるジョルジャゼの彫刻やインスタレーションは、しばしば「アッサンブラージュ」として定義される。その制作プロセスは直感的であり、アートや建築からデザイン、はたまた文学に至るまで、受けた影響のジャンルは広範にわたる。そしてその創作は小規模なものから、展覧スペースにおける建築的特性に応えるような総合的インスタレーションにまで発展し、世界中の施設、特に挙げるとすると、ベルリンの「マルティン・グロピウス・バウ(Gropius-Bau in Berlin)」、ニューヨークの「MoMA PS1」、ブリュッセルの「WIELS」、ウィーンの「セセッシオン(分離派会館 / Wiener Secession)」、ベルリン、ロサンゼルス、ロンドンの「シュブルート・マガース・ギャラリー」などが名を連ねる。
あわせて本号では、ハンガリー出身のアーティスト、フォトグラファーであるクリスチャン・エーダー(Krisztian Eder)が撮影を担当し、スタイリストでありクリエイティブ・コンサルタント、編集者でもあるマリーナ・ジョセフ・ギルクリスト(Malina Joseph Gilchrist)がスタイリングした別冊も差し込まれている。
コントリビューター:カースティ・ベル(Kirsty Bell)、クリスチャン・エーダー(Krisztian Eder)、ヴァレリア・ハークロッツ(Valeria Herklotz)、イネス&ヴィノード(Inez and Vinoodh)、マリーナ・ジョセフ・ギルクリスト(Malina Joseph Gilchrist)、アンドリュー・ヌーディン(Andrew Nuding)
※ 本書は製作プロセス、紙の性質上、カバーの角部分に軽度のダメージがある可能性がございます。予めご了承ください。