WORKS 1992–2022 by Doug Aitken
アメリカ人アーティスト、ダグ・エイケン(Doug Aitken)の作品集。本書は、1990年代後半の重要な初期作品から現在に至るまで、作者の活動を包括的に紹介している。作者の作品群は、大規模映像インスタレーション作品「Sleepwalkers」(2017年)、カリフォルニア州・カタリナ島の海岸に設置された作品を含むサイトスペシフィック彫刻「Underwater Pavilions」(2016年)や、アーティストやミュージシャンの集団を乗せた列車が大西洋から太平洋までアメリカを横断し各駅でユニークなパフォーマンスのイベントを繰り広げるハプニングを記録した「Station to Station」(2013年)などに及んでいる。イメージとテキストを織り交ぜた、リズム感と動きのある活気的な構成で作り上げている本書は、作者が複数の媒体で制作してきたコンセプチュアルな作品の中で、現代社会にどのようにアプローチし、探求してきたかを映し出している。
本書は、アメリカ人編集者のジョセフ・アケル(Joseph Akel)による序文や、スウェーデン人キュレーターであり美術批評家のダニエル・ビルンバウム(Daniel Birnbaum)による寄稿エッセイのほか、「アート・バーゼル(Art Basel)」のグローバル ディレクター、マーク・シュピーグラー(Marc Spiegler)、アメリカ人作曲家、テリー・ライリー(Terry Riley)、スイス人キュレーター、ハンス・ウルリッヒ・オブリスト(Hans Ulrich Obrist)、イギリス人建築家兼批評家、ジョセフ・グリマ(Joseph Grima)、美術批評家、エイプリル・ラム(April Lamm)、アメリカ人教育者、スーザン・ソロモン(Susan Solomon)、スイス人美術批評家、ヨルグ・へイザー(Jörg Heiser)などによるエッセイとインタビューが掲載されている。