0001 by Weber
日本を拠点に活動するノマドな古着屋「weber(ウェーバー)」の作品集。本作は、2022年4⽉1⽇に4周年を迎えた「weber」がこれまで収集してきた珠玉のヴィンテージTシャツ256枚を一挙掲載した初のアーカイブブックとなる。
「weber」は2018年4⽉1⽇より活動を開始し、ヴィンテージTシャツに特化したラインナップで神出⻤没的に様々な場所でポップアップ ショップを開催。またヴィンテージTシャツだけにとどまらず、過去には「first down」、「UNUSED」などのアパレルブランドのほか、 映画『mid 90ʼs(A24)』、『THE LIGHTHOUSE(A24)』、『The Matrix Resurrections』や、アーティスト空⼭基などともコラボレーションを展開。現在の世界的なヴィンテージTシャツブームの、とりわけ映画Tシャツの⼈気を牽引する存在として世界中から動向が注⽬されているヴィンテージショップである。
本書は単なるカタログ本ではなく、中面は辞書のように情報に客観性を持たせ、整然と配置したモノクロのページがメインとなる一方、表面はカラフルでアイコニックな、本としての機能だけでなくオブジェクトとしても十分な存在感を発揮するデザインになっており、その対比性が非常に際立つ一冊である。
その絵柄は、ブルース・ウェーバー(Bruce Weber)、 バーバラ・クルーガー(Barbara Kruger)、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)、オノ・ヨーコ(Yoko Ono)、レイモンド・ペティボン(Raymond Pettibon)、イームズオフィス(Eames Office)、カルバンクライン(Calvin Klein)、トミーヒルフィガー(Tommy Hilfiger)、エンポリオ アルマーニ(Emporio Armani)、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)、ステューシー(Stussy)など多岐に渡る。トリビュートとパロディーとの間を行き来する本作は、ヴィンテージTシャツをマルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)の「レディ・メイド」に見立て、異なる文脈で見た時にその意味が変化するという遊び心を出している。そしてこのカタログという文脈は、観る者にTシャツの社会文化的価値と、現代における視覚文化の役割を再考させる。
内容は今回「weber」としては初お披露目となるTシャツを多数含んだ、厳選された256枚のヴィンテージTシャツの写真がジャンル毎に掲載された項目と、それぞれのTシャツの情報をバイリンガルで表記した項目の2部構成となり、元「colette」のサラ・アンデルマン(Sarah Andelman)、編集者である野村訓市、weberの池田仁、畠中一樹のスペシャルエッセイも収録。
ブックデザインは、イギリスを拠点に活躍するデザインユニット「OK-RM」が手がける。
カバーの色はお選びいただけません。ランダムにセレクトされたものをお届けいたします。