MODERN FROM THE START by Alexander Calder
アメリカ人アーティスト、アレクサンダー・コールダー（Alexander Calder）の作品集。2021年3月から8月まで「ニューヨーク近代美術館（MoMA）」で開催された展覧会に伴い刊行された。
作者の作品が「ニューヨーク近代美術館」で初めて展覧されたのは、1930年の「Painting and Sculpture by Living Americans」展であった。その後数十年にわたり作者と美術館との繋がりは深く、実りがあり、お互いに助けとなるものであった。作者は、同美術館の初代館長であるアルフレッド・H・バー・ジュニア（Alfred H. Barr Jr.）、1943年の大規模回顧展の際にコラボレートした美術史家でありキュレーターのジェームス・ジョンソン・スウィーニー（James Johnson Sweeney）をはじめとした名の知れた面々と友情を育み、協力関係を築いた。作者の作品は、その素材やコンセプトの革新性だけでなく、重要な場面場面における存在感を振り返っても、同美術館の初期の歴史に深く刻まれている。例えば、フィリップ・L・グッドウィン（Philip L. Goodwin）とエドワード・ダレル・ストーン（Edward D. Stone）のデザインにより大型美術館としてリニューアルオープンした際にロビーの大階段に飾られたモビール（現在も飾られている「Lobster Trap and Fish Tail」）、周年記念イベントを祝して、テーブルを飾った精巧な燭台、象徴的な展覧会「キュビズムと抽象芸術（Cubism and Abstract Art）」展を宣伝すべく旗竿から飛ばした彫刻作品などが挙げられる。
本書は、同美術館と作者が互いにとって重要なクリエイティブ・パートナーであると当時に、1966年に19点の作品を贈った主要寄贈者でもある作者と美術館との間で築かれた極めて豊かな関係を讃える一冊である。
EXHIBITION:
カルダー：そよぐ、感じる、日本
会期：2024年5月30日（木）- 9月6日（金）
休館日：6月4日（火）、7月2日（火）、8月6日（火）
時間： 10:00 - 18:00（金/土/祝前日 10:00 - 19:00）
開催場所：麻布台ヒルズ ギャラリー
詳細
On Alexander Calder’s fruitful, creative and enduring relationship with MoMA, from the early wire sculptures to late abstractions
