LUNARIO, 1968-1999 by Guido Guidi
イタリア・チェゼーナ出身のフォトグラファー、グイド・グイディ(Guido Guidi)の作品集。数十年をかけて完成したプロジェクトをまとめた1冊。伝統的なアメリカの暦本としてある「オールド・ファーマーズ・アルマナック」から名付けられた本書は、月に関する幾つものシリーズがまとめられている。1960年代後半から1970年代前半に制作されたこれら初期作品は、歪みや実験、幻想をテーマとし、魚眼レンズを入手してからはこのテーマを更に発展させていった。女性の顔、あるいは光と影の狭間を捉えたもの、子どもが遊ぶためのボール、月の物理的なシルエットなどが反復して登場する。1980年代に入ると、月の表面のように何もない風景をカラー写真がとって変わる。この作品シリーズは、1999年8月11日の部分日食で最高潮に達する。本書を通じて作者は、スタイルとテーマの両方のインスピレーションの源としてメランコリーと狂気、気まぐれさを象徴とし日々の暮らしは一時的なものに過ぎないことを常に思い出させる「月」に立ち戻っている。
by Guido Guidi
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