FUTURISMOON AGENDA 2023 - VATICAN APOSTOLIC LIBRARY 2023 OFFICIAL DAILY PLANNER [LIMITED & COLLECTORS' EDITION]
オランダ人アーティストでグラフィックデザイナーのイルマ・ボーム(Irma Boom)と「バチカン図書館(Vatican Library)」による2023年のオフィシャルスケジュール帳。限定販売のコレクターズエディションとして制作された。
世界的に知られる現代アーティストとバチカン図書館とのコラボレーション企画の一環として、同図書館がボームにオフィシャルのスケジュール帳の制作を委ね、同時にバチカン市国のベルヴェデーレの中庭にある本部にてボームの作品の大規模な展覧会を開催した。
「そうしてあの有名なオランダのブックデザイナー、イルマ・ボームが来て、まったく新しいアジェンダ(スケジュール帳)を考え出してくれたのです。中のデザインが印象的で、印刷に用いられた薄い医療用紙が蛍光色を演出し、ミニマルなグラフィックと共に和綴じを彷彿とさせる製本で綴じられているのです。その紙の間に挟み込まれたカラーシートが、ボームがデザイナーとして最も大きくその力を発揮しためざましい部分でしょう。(キュレーターでありデザイン史家のマシュー・ロメン(Mathieu Lommen)がいうところの)ボームの大胆不敵なデザインは、このデジタルな時代において印刷物に再浮上させる力を与え、グラフィックデザイナーにとって、またより広い観衆にとっても、かけがえなくわくわくさせてくれるものに仕上げたのです。この魅力的な一冊は、我々の『時間の哲学』を本質的に変革するものでもあります。週単位のスケジュール表では、我々が日々自身に負わせる制約を書くスペースが必然的に限られており、同時に、日本風に綴じられたページ群の内側には、勇気を出して端を押し広げてめくれば現れるまっさらで底知れぬ宇宙が隠れているのです。そこのダブル・プリントのページを見てみると、奇数のページには、常に変化し続ける月の満ち欠けが刻まれています。本来のゆったりとした、一年を苦もなく巡る毎月の月相、その時間の流れを体験することができるのです。そしてすべてが落ち着いたように見えた時、バン!ズバン、ドカーン!と、『未来派(展覧会でボームの作品に並列されていた、イタリア前衛芸術運動)』の本から引用された狂乱じみたイメージが現れ、時のダイナミックさを思い出させてくれるのです。」
-アンジェロ・ヴィンチェンツォ・ザーニ(Angelo Vincenzo Zani / 「バチカン図書館」の司書、モンシニョール)の紹介分より引用