UN COUP DE DÉS JAMAIS N’ABOLIRA LE HASARD (SCULPTURE) by Michalis Pichler

ドイツを拠点に活動するアーティスト、ミカリス・ピヒラー(Michalis Pichler)の作品集。

ポール・ヴェルレーヌ(Paul Verlaine)と並ぶフランス象徴派の代表的詩人ステファヌ・マラルメ(Stéphane Mallarmé)による同名の詩『賽の一振りは断じて偶然を廃することはないだろう(UN COUP DE DÉS JAMAIS N'ABOLIRA LE HASARD / A THROW OF THE DICE WILL NEVER ABOLISH CHANCE)』の1914年版を本書は忠実に再現したものであるが、全ての単語がレーザーでくり抜かれている。マラルメがこの世を去ってから16年後に刊行された1914年版は、自由詩と型破りなタイポグラフィーのレイアウトの組み合わせが話題となり世に知られた。20ページに及ぶこの詩は、20世紀に登場した「コンクリート・ポエトリー(具体詩 / 視覚詩)」やグラフィックデザインへの関心を予見していたと言える傑作であろう。

このミカリス・ピヒラー版の序文は、全文がスラッシュ(/)で区切られ、テキストブロックとして詩を全体に書いているのが特徴的である。12の見開きが続き、ためらい無くくり抜かれた窓がテキストの役割を果たしている。

ミカリス・ピヒラー版は2008年に特装版含む初版が500部刊行され、瞬く間に完売している。本第二版が出版されたことで、このアーティストブックが再び身近なものとなった。

by Michalis Pichler

REGULAR PRICE ¥9,900  (tax incl.)

softcover
32 pages
250 x 320 mm    
black and white
limited edition of 1,000 copies
2024 (2008)

SECOND EDITIOIN

published by SPECTOR BOOKS