AUTOBIOGRAPHY N.4 by Jonathan Monk
イタリアの出版社「TONINI EDITORE」が、毎月一人のアーティストにフィーチャーし発行するシリーズ、『AUTOBIOGRAPHY』の第4号。デザイン、ページ数が統一された中でアーティストたちは自伝的なテーマをテキストあるいはイメージによって表現している。
第4号は、イギリス人アーティストのジョナサン・モンク(Jonathan Monk)。本作は、映像作品『Crackers』(2013年)が元となっている。作者はある日、エド・ルシェー(Ed Ruscha)のモノクロ写真が収録された『CRACKERS』(1969年)という本を収集し始めた。1960年代から1970年代にかけて、ルシェはアーティスト・ブックを制作していたが、現在ではその多くが希少なものとなっており、アート市場で高い価値を持っている。作者はこの本を執拗に収集し、表紙が次々とカメラの前に現れるように動画を撮影した。本作は、コレクターとしての「アーティスト ジョナサン・モンク」の一種のセルフポートレイトを表現している。
各号のアーティストの選定は、コレクターであり「coleção moraes-barbosa」を主催するペドロ・バルボーザ(Pedro Barbosa)、美術史家のアレックス・ベーコン(Alex Bacon)、ギャラリー「Studio Guenzani」を主宰するクラウディオ・グエンザーニ(Claudio Guenzani)、アーティストであり作曲家、タイポグラファーのミシェル・ロンバルデリ(Michele Lombardelli)、作家であり研究者、インドの「コーチ=ムジリス・ビエンナーレ」の発起人でもあるシュウェタル・アシュヴィン・パテル(Shwetal Ashvin Patel)、コレクターであり学者のクリストフ・シファーリー(Christoph Schifferli)、「homonymous publishing house」のディレクター、ヴァレンティノ・トニーニ(Valentino Tonini)が務める。