PICTURES by Ken Miller
「画像の全てが写真であるとは言えないが、全ての写真は『PICTURE』である。」
今や日常生活においてどこにいても写真をみることができるようになったが、本作では写真というもの自体もまた何にでもなれるということを提示している。写真イメージが伝統的に作り上げられてきた定義に対し挑戦してきた、今の世代を代表するファッションやファインアート界で人気を得ている写真家に焦点を当て、作家たちの抽象的/非具象的な写真作品を紹介する。19世紀に写真が「新たな」メディアとして発見された当初の可能性を享受しながら、色鮮やかでワイルドなイメージを、カメラやプリント、太陽光でさえも利用した実験的な手法で生み出している。それは、我々が一般的に写真として考えてきたものとは全く異なる。このことは、写真とファインアートとの間にあり続けた相互作用を反映しており、そこでは写真がもたらした革新が現代アーティストにも影響を与えてきている。本作は、写真が捉えた被写体を観るのではなく、「写真」とは実際何なのか、ということを問いかけている。先述したようなファッションフォトグラファーや現代アーティストらによる作品を中心に、約50人の作家による200枚以上のイメージを収録。ほかにも冒頭には、マン・レイ(Man Ray)やイモージン・カニンガム(Imogen Cunningham)をはじめとした写真界のレジェンドに加え、ギイ・ブルダン(Guy Bourdin)やソール・ライター(Saul Leiter)の作品も併せて収録。ハーリー・ウィアー(Harley Weir)の作品を使用したポスター付き。
収録作家:ヴォルフガング・ティルマンス(Wolfgang Tillmans)/ 杉本博司(Hiroshi Sugimoto)/ ギィ・ブルダン(Guy Bourdin) / ソール・ライター(Saul Leiter) / バーバラ・カステン(Barbara Kasten)/ マン・レイ(Man Ray)/ マシュー・ストーン(Matthew Stone)/ ジョン・ディヴォラ(John Divola)/ イモージン・カニンガム(Imogen Cunningham)/ デイビッド・ベンジャミン・シェリー(David Benjamin Sherry)/ サム・フォールズ(Sam Falls)/ キャサリン・オーピエ(Catherine Opie)/ 横田大輔(Daisuke Yokota) / サラ・ヴァンダービーク(Sara VanDerBeek)/ トーマス・ルフ(Thomas Ruff)/ ウタ・バース(Uta Barth)/ タウバ・アワーバッハ(Tauba Auerbach)/ マルセロ・ゴメス(Marcelo Gomes)/ マライア・ロバートソン(Mariah Robertson)/ レスリー・ヒューイット(Leslie Hewitt)/ ワリード・ベシュティ(Walead Beshty)/ ハーリー・ウィアー(Harley Weir)/ ラースロー・モホリ=ナジ(László Moholy-Nagy)/ 小山泰介(Taisuke Koyama)/ ジム・マンガン(Jim Mangan)/ ハリー・キャラハン(Harry Callahan)/ レア・コロンボ(Lea Colombo)/ (more.)