RUTH ASAWA by Ruth Asawa

アメリカ人彫刻家でありアーティストのルース・アサワ(Ruth Asawa)による作品集。2017年にニューヨークのギャラリー「David Zwirner」で開催された展覧会に伴い刊行された。作者は複雑かつダイナミックな数々のワイヤー彫刻によって軽さと透明性を強調し、素材と形が元来持つ概念に挑んできた。1947年にメキシコに旅行した際、現地の職人から針金でバスケットを作る方法を教わった作者は、1940年代後半、「ブラック・マウンテン・カレッジ(Black Mountain College)」在学中に、のちに代表的手法となるループ状のワイヤー作品の制作を始めた。そのユニークな構造は、一見、ヨゼフ・アルバース(Josef Albers)による伝説的な「ベーシック・デザイン(Basic Design)コース」で教わった色彩や構図とは無関係に見えるが、作者によるとこれらの作品は、意外な素材を使い、を融合させる点で、その教えにしっかりと根ざしているという。

本書は、彫刻や紙を用いた作品など、幅広いセレクションを収録した包括的な一冊である。アメリカ人フォトグラファーのイモージン・カニンガム(Imogen Cunningham)が撮影した作品の図版に加えて貴重なアーカイブ資料と年表がまとめられており、その人生と作品変遷を辿ることができる。アメリカ人学者兼キュレーターのロバート・ストー(Robert Storr)によるエッセイも収録。

記事:ルース・アサワ – 線が彫刻になるとき(TOKION)

by Ruth Asawa

REGULAR PRICE ¥11,000  (tax incl.)

hardcover
176 pages
216 x 337 mm
color, black and white
2018

published by DAVID ZWIRNER BOOKS