THE JOURNAL by Ruth Asawa

アメリカ人彫刻家でありアーティストのルース・アサワ(Ruth Asawa)による「アーティスト・ジャーナル」。本書は、日常的なものにインスピレーションを見出すことを思い出させてくれる一冊である。

20世紀を代表する巨匠の一人である作者は、ワイヤーを手作業でループ状にして形を作り、光と影の相互作用を探求する彫刻が広く知られている。また、紙を用いた膨大な作品群では、創造的な実践を日常という布に織り込むように取り入れた。これらの作品は、カリフォルニアにある自身の庭と家族、そして自宅を捉えたものである。作者にとって初めてとなるこのアーティスト・ジャーナルは、作品の中でもより繊細なものが用いられており、内に秘めたる「アーティスト」を招き出し、観察や創作のための時間を生み出すことを促す。このジャーナルは、ひとつひとつイタリアのヴェローナで美しく仕上げられている。

「The Artist Journals」シリーズは美術の伝統を超え、現代で最も高く評価を得るペインターや彫刻家をはじめとするアーティスト陣によって近代、現代のクリエイティブな精神を捉える。それぞれのアーティストと密接なコラボレーションを経て美しく作られる本書は、白紙のページに加え、アートワークを施したカバー、見返し、パターンを施したページ、栞として活用できてコレクションにもなる帯によって構成されている。それぞれが作品そのものであり、幅広い読者のインスピレーションとなり、収集したり、贈れるようデザインされている。

記事:ルース・アサワ – 線が彫刻になるとき(TOKION)

by Ruth Asawa

REGULAR PRICE ¥5,500  (tax incl.)

hardcover
160 pages
178 x 248 mm
color, black and white
2023

published by DAVID ZWIRNER BOOKS